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ルー(ヘンルーダ)の育て方

Common rue – Latin name – Ruta graveolens

ルー(ヘンルーダ)

ヨーロッパ南部に分布する毎年花を咲かせる多年草で、日当たりのよい乾燥地を好みます。独特の強い香りと殺菌作用があり、ヨーロッパでは古くから衣類の防虫や魔除け、シチューやジャム、お酒などの風味づけにも利用されていました。現在はグラッパ(イタリアの蒸留酒)の香りづけなどを除いて、食用としてはほとんど利用されていません。

生長すると株元の茎は木肌のようになり、低木のように茂ります。葉は灰色がかった緑色、先端の丸くなったヘラ状でいくつにも細かく分かれます。初夏~夏に茎の頂点から花茎を伸ばして、そこに小さな黄色い花をたくさん咲かせます。花びらはフチが波打って内側に少し巻きます。一輪ずつは小さいですが大株になると一度にたくさんの花を咲かせ、素朴ながらの美しさがあります。花後は表面がぶつぶつしたサンショウに似た実を付けます。

ルーは、かつては薬用効果のあるハーブという扱いでしたが、今はほとんど利用されていません。独特の香りがあります。食用にはならないハーブのひとつです。

園芸分類ハーブ 
草丈・樹高1m程度
耐寒性弱い
花色黄色
開花時期6~7月

ルー(ヘンルーダ)の育て方

・日当たり・置き場所

日当たり良く、風通しのいい場所を好みます。

・用土

酸性の土壌が苦手です。心配な場合は、予め苦土石灰等を混ぜておくといいでしょう。

Herb of Grace flowers isolated on white
・水やり

乾燥気味気味に管理します。表土が乾ききってから水を与えます。蒸れに弱いので、梅雨入り前に剪定して、株の風通しを良くしておきましょう。

・肥料

多肥を嫌います。少し痩せ地くらいのほうがよく育ちます。

・選び方

株元の葉が混みあっていて黄ばんでいるようなものは避けましょう。茎がしっかりときれいなグリーンをしているものを選んでください。

・植え付け

真夏と真冬を避けた、春か秋の暖かい日に行います。

・剪定・切り戻し

梅雨前に込み合った株の枝を整理し、風通しを良くします。蒸れを予防するためです。

・植え替え・鉢替え

真夏と真冬を避けた、春か秋の暖かい日に行います。

・花

初夏に黄色の小花の集合体を咲かせます。

・夏越し

高温多湿を嫌います。夏が風通しよくなるように管理しましょう。

・冬越し

耐寒性は弱いので、冬は日当たりのいい軒下などに入れてあげてください。

増やし方

ルーは咲き終わった花がらからタネを採取するか、挿し木で増やすことができます。

挿し木をする時は春の時期に、若い枝を10cmほどの長さに切り、下のほうの葉を摘み取ります。

水でよく湿らせた赤玉土やバーミキュライトに挿して、乾燥しないように定期的に水やりや底面吸水をしながら管理すると、1ヶ月ほどで根が出るので鉢に植え替えて育ててください。

春に挿し木をして鉢に植え替える時期には、気温も高くなり夏が近づいてくるので高温多湿な場所は避けましょう。

野菜を育てている人にもルー(ヘンルーダ)はおすすめ!

虫除けや害虫避けの効果があるルーは、野菜の近くに植えて育てればコンパニオンプランツとしても活躍します。

シオネールの成分のすっきりとした強い香りが特徴で、この香りは猫を寄せ付けない事でも知られています。

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