Vegetable and Fruits

棗(ナツメ)

先日スーパーのドライフルーツ売り場を散策していたら、久しぶりにご対面のドライナツメを見つけて購入❤️

早速食べてみるとやっぱり美味しい♪あまり売っていないのでナツメの代わりにデーツを食すことも・・・デーツはデーツで美味しいけれどやっぱり私はナツメの方が好きみたいです。

この美味しい果実にはどんな魅力があるのか、気になったのでまとめてみました。

棗(ナツメ)

棗(ナツメ)は中国からアジア西部に多いクロウメモドキ科の落葉高木で、高さは5〜15メートルになります。熟れるとリンゴのように赤くなる楕円形の果実は、生で食べることが出来ます。生の実の大きさは、だいたい幅1〜3cm・長さ2〜5cmです。品種によっても異なりインドナツメは、幅6cm・長さ7cmの巨大サイズになります。

幅5mmぐらいの小さな可愛らしい花を咲かせ、黄緑色の花びらが5つあります。地域の気候によって前後しますが棗(ナツメ)は、だいたい5月~7月に開花して、早ければ8月頃に実がなります。収穫できる旬の時期は8月中旬~11月初旬の頃です。

棗(ナツメ)の語源は、初夏に芽吹き花を咲かせることから「夏芽(なつめ)」と呼ばれるようになったという説もあります。

日本語や英語の名称が似ていて外観も少し似ていますが「棗(ナツメ)」と「なつめやし=デーツ」は全く別物の植物です。

歴史

原産地は、中国や西アジア、南欧と諸説あります。日本には奈良時代(710年-794年)以前に中国から薬として伝わったと言われています。古墳・飛鳥時代の上之宮遺跡(奈良県)は、聖徳太子が過ごしたという説もありますが、そこから棗(ナツメ)の種子が出土しています。奈良時代に「棗郷(なつめごう)」という名の荘園が福井県にあったとされています。また「万葉集」の歌2首でも棗(ナツメ)について詠まれています。
醍醐天皇の侍医だった深根輔仁が918年に編さんした日本最古の薬学書「本草和名(ほんぞうわみょう)」に記されているのが、日本に現存する最古の棗(なつめ/ナツメ)の記録だと言われています。唐(中国)の「新修本草」や医学書、薬学書にならって、平安時代に著された由緒正しい書物に棗(ナツメ)があり、日本でも古くから薬として用いられていた歴史があります。

栄養

棗(ナツメ)は、古来から薬にも使われ「1日3粒食べると年齢が気にならない」と言われてきました。その理由はなつめに含まれる豊富な栄養です。

鉄分やカルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル、葉酸やナイアシンなどのビタミンB群、食物繊維などが豊富です。

効果・効能

・腸内環境を改善する

食物繊維は、腸内環境を整え、消化吸収を良くしたり便通を改善させる効果があります。
また、悪玉菌や有害物質を減らす効果も認められており生活習慣病の予防にも効果が期待されています。

干しナツメに含まれる食物繊維は、100gあたり12.5g。食物繊維が多く含まれるものとして代表的なごぼうでも、食物繊維量は100gあたり5.7gなので、なんとなつめにはごぼうの2倍以上の食物繊維が含まれていることになります。これはドライフルーツの中でもトップクラスです。

・貧血予防

鉄分は、女性がなりやすい貧血に効果がある成分です。体内にある鉄分の約6~7割は、赤血球に含まれる「ヘモグロビン」というタンパク質を構成しています。そのため鉄分が不足するとヘモグロビンが作られず、その結果貧血になってしまうのです。ヘモグロビンは、血液中で酸素を運搬するという重要な役割を持ちます。

干しナツメに含まれる鉄分は100gあたり1.5g。鉄分が多く含まれるものとして有名なプルーン(乾燥)でも鉄分は100gあたり1.0gなので、なつめにはプルーンの1.5倍の鉄分が含まれることになります。

・新陳代謝と促進

パントテン酸は、ビタミンB群の1種です。食事から取った炭水化物などの栄養素を代謝を促し、エネルギー産生を助ける働きがあります。その他にも善玉コレステロールを増やしたり、ホルモンや免疫抗体を作る働きなど、重要な働きを多く持っています。

・妊活にも

葉酸も、身体の働きを調整するビタミンの1種です。赤血球を作ったり遺伝子の合成に必要な成分とされています。そのため葉酸は、妊娠初期の女性にとって胎児の発達の点から特に重要とされます。妊娠初期に葉酸不足になると胎児の神経管がうまく発達せず、神経管閉鎖不全という状態になり、奇形や傷害を持ったり、最悪の場合死に至ることもあります。

・生薬として

様々な植物に含まれるサポニンという成分は、余分な脂肪の蓄積を抑える効果があります。また、サポニンの中でも様々な種類がありそれぞれ異なる効果を持ちますが、特になつめに含まれる「ジジフスサポニン」は、免疫機能を向上させてウイルスや菌から身体を守る働きをします。

・丈夫な骨と歯を作る

カルシウムは、体内に最も多く含まれるミネラルであり、そのほとんどはリンというミネラルと結合して骨や歯を形成しています。女性に多い骨粗鬆症は、カルシウム不足により助長されます。いつまでも健康な身体を維持するためにも重要な成分です。

・美肌・美容

ビタミンB群の1種であるパントテン酸は、美容に効果的なビタミンCの働きを助ける役割をしています。このビタミンCは、お肌のハリや髪の毛のツヤに重要なコラーゲンを合成するのに重要な成分とされ、外的刺激に負けない肌を作る効能があります。

・ダイエット効果

ナツメに含まれるサポニンは、余分な脂肪の蓄積を抑える効果があるとされており、肥満を予防する効能が期待できます。また、食物繊維が多く含まれ便秘を解消することから、ポッコリお腹の改善にも効果があったり、さらにカリウムも含まれることから、塩分とともに余分な水分を出してむくみを解消してくれます。

・健康維持

ナツメには鉄分やカルシウムが含まれているので、貧血の予防や骨粗鬆症の予防といった健康面にも多くの効能を持ちます。その他にも、ホルモンを作るパントテン酸によってストレスをやわらげる副腎皮質ホルモンの働きを促し、ストレスへの抵抗力を高めたり、免疫抗体を作ることで風邪を引きにくくなったり、花粉症を軽減する効能もあります。

花粉症については、なつめに含まれるフルクトピラノサイドという成分が重要とされています。アレルギー反応を引き起こすIgE抗体の働きを抑えるため、花粉症改善への効果が期待されています。

知れば知る程魅力的な果物です♪

あまり流通していないので苗を買って育ててみたいと思います^^

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です