フェヌグリーク/Fenugreek seed
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フェヌグリーク
マメ科の一年草で南東ヨーロッパ、西アジア原産。
黄色い花のあと、10〜12cmほどの曲がったさやができ、中に10〜20粒のタネが入る。これを乾燥させてスパイスとして利用する。
スパイスとして用いられる種子には焦げた砂糖の様な香りやセロリにも似た独特の香味、苦みをもっています、じっくり火を通すと苦みが弱まり、メープルシロップのような甘い風味が出てきます。また、楕円形の形をした葉には種子と同様に苦味があり、インドや中近東でハーブとしてよく使われます。
歴史
フェネグリークは、最も古くから栽培されていた植物の一つともいわれています。古代エジプトの墓からも発見され、宗教的な儀式に使われた調合香の一成分だったとも考えられています。
フェヌグリークを使った料理
用途も多様で、インドではカレー、サブジ、チャツネなどに使われます。ベンガル地方の代表的なミックススパイス・パンチフォロンの材料や、中近東地域では肉のソースやディップソースの材料にも利用します。特にトルコのパスティルマと呼ばれる牛肉の塩漬けでは、肉の表面に塗るスパイスペーストの材料として使われます。またコーカサス地域でもくるみと合わせて使うなど、料理に特徴的な風味を与えてくれます。
また、葉はインドや中近東でハーブとしてよく使われます。サブジ、カレー、豆のスープ、じゃがいも料理や卵料理などに用いられますが、特にほうれん草カレーとの相性がよく、深みのある本格的な味わいになります。その他の料理に、アメリカではチャツネに、エジプトではパンに地域に寄って様々な使われ方をしています。
フェヌグリークの効果・効能
胃腸の働きを整える
古くから胃腸の調子を整えるとして、ヨーロッパやインド、中国などで薬草として使われてきました。現在でも、食欲不振、胃の不快感、便秘、胃の膨張感、ガスなどの効果があるとされ、幅広く利用されています。
生活習慣病の予防
フェヌグリークには、血糖値やコレステロールや中性脂肪を下げる働きがあり、糖尿病、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞といった生活習慣病の予防に効果的といわれています。
脳機能を改善
フェヌグリークに含まれるコリン、ジオスゲニン、トリゴネンといった成分は、私達の脳細胞を活性化し、脳の老化を予防する働きがあり、認知症やアルツハイマー病などの予防や改善に効果があると期待されています。
ダイエット効果
フェヌグリークに含まれるコリンは必須栄養素のひとつで、脂質の代謝を促進する働きがあります。これにより、体内での脂肪蓄積が抑制され肥満防止につながるとし、ダイエット効果が期待されます。
女性の悩みに
フェヌグリークには性ホルモンを活性させるジオスゲニンという成分が含まれています。これにより、ホルモンのバランスが整い、更年期障害、月経痛、PMS(月経前症候群)といった女性特有の悩みを改善し、多嚢胞性卵巣症候群などを防ぎます。また、女性ホルモンへ働きかけるため、期待されるバストアップ効果をうたったサプリメントが数多く販売されています。
強壮効果や精力剤としても
フェヌグリークに含まれるジオスゲニンは、ステロイドや男性ホルモンを活性させます。これにより、男性の強壮や精力増進に効果があるとされ、健康食品として多くのサプリメントが販売されています。
炎症を鎮める
フェヌグリークの炎症を鎮める効能は古くから利用され、口内炎、気管支炎、結核、慢性的な咳などには内服で、外傷、関節痛、リンパの腫れなどの消炎鎮痛には湿布などの外用として用いられてきました。
テストステロンの分泌を促し筋肉増量
フェヌグリークは男性ホルモンのテストステロンの分泌を促す作用があるといわれます。テストステロンという男性ホルモンは筋肉を増大させたり、骨格の発達に効果があるので筋力トレーニングを重ねて男性的な体型を目指している人にとっては、分泌を促したいホルモンです。
筋力を増量して男性的な体型を作ろうとトレーニングしている人は、トレーニングと並行してテストステロンなどの男性ホルモンの分泌を促すため栄養補助食品を使います。たとえばプロテイン、BACC 、HMBなどはよく知られる筋肉増強の栄養補助食品ですが、近年フェヌグリーク入りのサプリメントが人気上がっているようです。
フェヌグリークに含まれる成分が男性ホルモンのテストステロンの分泌を促すと言われ、これまで人気であった筋肉増強剤に加えて、フェヌグリーク入りのサプリメントが注目されています。しかし摂取の仕方を間違えると副作用などの心配があるので、摂取の仕方はトレーナなどに相談して上手に摂取してください
副作用
下痢、胃の不快感、腹部の膨満感、ガス、尿のメープル臭・鼻づまり、咳、喘息、顔の腫れ、アレルギー反応・低血糖などが挙げられます。
以下に当てはまる人は特に気をつけましょう。
- マメ科植物のアレルギー:大豆、ピーナッツ、グリーンピースなどのアレルギーがある場合は危険です。
- 糖尿病の方:血糖値を下げるので、低血糖症にならないよう気を付ける
- 妊娠中:食用以上の摂取は早産の危険があります
- 授乳中:母乳の出をよくすると言われますが、様子を見ながら短期間に留めましょう
- 子供:フェヌグリークのハーブティーで意識を失ったという報告があります