Spice

コリアンダーシード/Coriander seed

コリアンダーシード

地中海沿岸原産のセリ科の植物、「コリアンダー」と「パクチー」は同じ植物で、前者が英語、後者がタイ語です。もともと日本では、英語圏から入ってきた料理に乾燥したコリアンダーの種子や葉が使われており、「コリアンダー」という名称が最初に定着しました。

その後タイ料理を食べる機会が日本でも増え、タイ料理の食材としての名称で、生の状態で食べる際に「パクチー」の名称を使っています。

コリアンダーは、葉と種子の両方がスパイスとして使われ、葉の部分はタイに限らず東南アジアや南米でよく利用され、独特の香味で好き嫌いが分かれます。 それに対して、種子はほのかに柑橘系の香りを持ち、甘みも有しています。穏やかな香味なので、使いやすいスパイスの一つです。

歴史

数千年前の古代エジプト時代から、薬用や調味料として人類が用いてきた最古のスパイスのひとつとされています。医学の祖と呼ばれるギリシャのヒポクラテス(紀元前460~370年)が、「胸やけを防ぐ」などとその効用を説いたとされています。

効果・効能

健胃・整腸作用

コリアンダーシードの一番の効能は、「健胃」と「整腸」です。胃痛や胃もたれ、便秘や下痢など、胃腸のトラブルを緩和させるハーブとして古くから活用されてきました。 食べ過ぎてしまったとき、脂っこいものを食べたときなど、胃のもたれやムカムカを感じたときに飲むのがが一般的です。消化不良の常備薬として、日頃から常備しておきたいハーブです。

デトックス作用

「駆風剤(くふうざい)」としての作用が期待できるコリアンダーシード。駆風剤とは、腸管内に溜まったガスを排出させる作用のある薬剤のこと。 コリアンダーシードはハーブティーとして駆風剤の役割を古くから担っており、お腹が張りやすい人や便秘にも役立てられています。そうした作用によって体内の老廃物が排出されるため、デトックスの効能も期待できます。

コリアンダーシードを使った料理

アフリカ、中近東、中南米、アジアなどで、肉、卵、豆などの様々な料理に用いられます。欧米ではピクルスやマリネなどの香りづけにホールのまま使われたりします。カレー粉に欠かせないスパイスのひとつでもあります。また、リキュールやビールの香り付けにも使われます。
ほんのり甘い香りは、クッキーやカステラなどのお菓子作りにも使えるほか、普段の料理のかくし味にも活躍します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です