コモンマロウ
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コモンマロウ
日本ではゼニアオイと呼ばれるコモンマロウ(学名:Malva Sylvestris)は、西ヨーロッパ原産のアオイ属のハーブ。そこから地中海地方、北アフリカなどに伝わり、今は世界中の様々な地域で生息しているようです。繁殖能力は高く、道端などでも見る事ができる丈夫なハーブですが、その歴史は古く、古代ギリシャやローマの時代から使われてきました。北米では一年生、地中海地方では2年生、その他の地方では多年生と言われています。
種や濃いグリーンの葉はサラダやスープに入れて食べる事ができます。生薬として使われるのは、葉とピンク~薄紫色の花部で、精油も作られています。主に傷の治りを早める、炎症や痛みを抑える、呼吸器の問題改善、消化を助ける、睡眠の質を上げるなど様々な効能を持っています。
主な成分
コモンマロウには、ビタミンA、B、C、E、イヌリン、フェノール、フラボノイド、タンニン、アントシアニン、精油成分、粘液成分、脂肪酸、食物繊維、そしてカルシウム、マグネシウム、亜鉛、セレン、カリウムなどのミネラルが含まれています。
効果・効能
-皮膚のトラブル-
打ち身、虫刺され、日焼け、発疹にはコモンマロウの抗炎症作用が役立ちます。腫れを抑えると同時に治りを早くしてくれます。皮膚には湿布やジェルなどが使われますが、関節の腫れなどに使うのも良いでしょう。
また粘液成分を含む為、保湿にも良く、タンニン、アントシアニンなどの抗酸化物質は、シワ予防などお肌にアンチエイジング効果をもたらします。
-鎮痛効果-
コモンマロウは、皮膚の傷などの治りを早めてくれるだけではなく、痛みを和らげる働きも持っています。この働きは湿布などの外側からのケア、そしてチンキなどの摂取による内側のケアも同様に効果を見せます。
-呼吸器のトラブル-
コモンマロウに含まれる粘液成分は喉の腫れた組織をカバーして守ってくれます。また炎症を抑える働きは、気管支炎や百日咳の痛みや腫れも改善します。コモンマロウティーは、咳やカタルの症状をなだめてくれるでしょう。
-便秘に-
便秘は多くの人が抱える辛い問題ですが、便秘薬となると副作用も気になります。コモンマロウのお茶は緩下剤として役立ちます。飲み過ぎは下痢を起こしてしまうかもしれませんので、摂取量には注意しましょう。
-免疫力の強化-
抗菌や抗真菌の働きは、感染を抑え免疫系を強くしてくれます。傷からの感染などを抑えてくれるでしょう。
-リラックス効果・睡眠の改善-
コモンマロウのお茶や精油は、心にも身体にもリラックス効果をもたらし、良い眠りに導いてくれます。
主な使用法
お茶(乾燥葉)、チンキ、精油、カプセルなどが販売されています。