木酢液の希釈濃度別の使い方
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基本の希釈濃度
木酢液は希釈倍率によって作用が異なります。
- 0倍(原液使用) 強殺菌作用
- 0〜100倍 殺菌作用
- 200〜300倍 作物の生育抑制
- 500〜1000倍 作物の生長促進
高濃度では、雑草も農作物も枯れてしまうため注意が必要ですが、苗を植える前の土壌の殺菌・消毒には最適です。
雑草の生育抑制作用においては10倍と500倍で差異があるとされています。10倍希釈の場合には、強い殺菌作用から雑草を抑えることができます。木酢液の濃度変化によって、特定の植物以外の生長を抑制することが期待されています。
濃度別の用途
木酢液のどの成分がどのように作用するのか、具体的な機構は解明されていないのが現状です。しかし木酢液にはさまざまな効果が報告されています。
0〜100倍 殺菌作用
強い殺菌作用は「土壌改良」に利用できます。
20〜30倍の高濃度希釈液を、作物を植える10〜14日前に撒くと「土壌消毒」ができます。なお木酢液は7〜10日ほどで土壌中で分解されるため、土壌消毒を行って10〜14日後には殺菌作用の影響なく、農作物を育てることができます。
200〜300倍 作物の生育抑制等
200〜300倍は、0〜100倍ほどではありませんが比較的高濃度のため、雑草の生育を抑制したり、害虫除けとして使用することができます。200〜300倍に希釈した溶液を散布すると、センチュウやアブラムシなどの害虫が植物に近づけなくなります。虫以外にも、犬や猫、ヘビ除けにも効果があります。
ただし、植物の葉面に散布する場合には、いきなり200〜300倍の溶液を散布しないようにしましょう。しっかり希釈したつもりでも、植物にとっては高濃度な可能性もあります。葉に斑点が浮かぶなどの薬害が生じる可能性があるため、徐々に濃度をあげていくことを心がけましょう。
また200〜400倍に希釈した溶液を土壌表面に散布すると、土壌中の有用微生物の増殖が促進されることも。有用微生物が増殖すると、病原菌が減少することにもつながります。米ぬかや腐葉土などの有機質肥料を施した後に200〜400培溶液を散布すると、より効果的です。ただしこの場合も、徐々に濃度をあげて、様子を観察しながら行いましょう。
500〜1000倍 作物の生長促進
植物の芽や根の成長を促進する効果があります。
10〜15日おきに散布するのがおすすめです。