カルダモン/Cardamom
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カルダモン
インドやスリランカ、マレー半島原産のショウガ科の多年草。カレーには欠かせないスパイスの一つです。
カルダモンの実(果実)は、長さ1~2cmほどの球形、卵形または長楕円形で、緑色~黄緑色をしています。実の内部は3室に分かれ、暗褐色ないし黒褐色の種子が入っています。角ばった約2mm大の小さな種子は、強い特有の芳香があります。
清涼感のあるさわやかな香りとピリッとした辛み、ほろ苦さが特徴で、カレーをはじめ、煮込み料理など、フランスやイタリアなどの欧米やエスニック料理に使用されることが多いスパイスです。
歴史
歴史は古く、紀元前から生薬や香辛料として今日まで使われてきています。その歴史の古さから「最古のスパイス」ともいわれています。
カルダモンという名前の由来はヒンドゥー語で、心臓の形をした生薬と呼ぶことからきているそうです。様々な病気の治療にも使われていたことから、古代エジプトでは「聖なる香煙」として神殿での祈祷にも使われていました。
また、古代の人々は常に毒殺の危機にさらされており、王室の医者たちはその際にスパイスのもつ防腐性や殺菌力に注目し、カルダモンをはじめとするスパイスを解毒剤として使用していたそうです。
効果・効能
疲労回復
カルダモンには疲労回復効果があるといわれ、 心をほぐし精神を落ち着かせることから、精油としてアロマでも使われる事が多々あります。こういった精神面も関係し、カルダモンに疲労回復効果があると言われます。
整腸作用
カルダモンのは消化器官の不調を改善し、唾液や胃液の分泌を促して消化を助けてくれる働きがあるとされています。また、腸内に溜まったガスを出してお腹を整えてくれるため、食欲がないときや胃の調子が悪いというときにおすすめのスパイスです。
冷房で体調が優れなかったり、暑さで冷たいものを飲み過ぎて、体調を崩しがちな夏にカレーなどのスパイスの効いたものを食べて力をつける事はこういった理由から来ているのですね。
体温を上げる
スパイスたっぷりのカレーやお茶などを飲むと体がポカポカしてきます。カルダモンにもその効果があり、汗をかきやすくするため、冷え性に悩んでいる人や、風邪の引きはじめなどに紅茶やハーブティーに入れて飲むと体が芯から温まります。
注意点
妊婦さんへの安全性は100%確証がもてないようですので、妊娠中の人でカルダモンを摂取したいと思っている場合は、念のため主治医に確認するようにしてください。
カルダモンを使った料理
カレー、チャイ、ピクルス、パン、ケーキなど。特に、北欧、インド、中東、エジプトなどで多用されるスパイスで、ソース、ドレッシング、肉・魚料理やカレー料理、パンや菓子、ドリンクなどの香りづけに使われます。アラブ諸国では、お客様のおもてなしに、カルダモンで香りづけをしたコーヒーが欠かせません。
また、カレー粉の主原料のひとつでもあります。
食後にカルダモン
食後やお酒を飲んだ後などの口の臭いをマスキングするためにカルダモンを噛む風習は、北欧だけでなくインドなど他国でも見られます。